シェーブルチーズでは知名度ナンバーワン、ヴァランセ

■四角錘が特徴的なヴァランセチーズ
ヴァランセは、シェーブルタイプのチーズの中では知名度がナンバーワンで、鐘のような四角錘の形をしているのが大きな特徴です。この形は他のチーズにはないので、ヴァランセならではのユニークな特徴と言えるでしょう。この形については愉快な逸話が残されていて、エジプト遠征が失敗に終わったナポレオンがフランスへ戻った際に、もともとはピラミッドの形をしていたヴァランセがナポレオンの怒りを買ってしまい、真っ二つに切り落とされて、現在のような四角錘の形となったと言われています。
ヴァランセの表面は、ニオイやくせの強さを軽減するために灰がまぶされていますが、内側は白い色をしています。山羊乳には独特の強い臭みがあるため、軽減する目的でヴァランセ以外にもシェーブルチーズの多くは、表面に灰がまぶされています。
ヴァランセは、熟成が進んでいない時期だと柔らかさがあり、山羊乳の風味を楽しむことができますが、熟成が進むと水分が抜けて身が引き締まるため硬くなります。また、表面の皮の部分は、黒からグレーに変わっていきます。
■ヴァランセのおすすめの食べ方は?
ヴァランセは山羊乳を原料にしているので、山羊乳が苦手な人にとってはどのような食べ方でもハードルが高いかもしれません。しかしヴァランセは、熟成期間が進むと酸味が弱まり、その代わりに濃厚な味わいやコクが増してきます。そのため、チーズが苦手な人は、良く熟成したものを選ぶと良いでしょう。
オススメの食べ方としては、オリーブ油にディップしたり、すりおろしてサラダやトーストのトッピングにする方法が人気です。パスタのトッピングなどにも使うことができます。