自然な青かびがある、イタリア産のタレッジョ

■タレッジョ渓谷で誕生したチーズ
タレッジョの歴史は長く、10世紀ごろにイタリアのタレッジョ渓谷で誕生したと言われています。当時は、夏の間放牧されていたアルプスの牛たちを、冬の間は人里へ戻すというタイプの放牧がおこなわれていましたが、その際に余ったミルクを保存する目的で作られたのがタレッジョというチーズでした。放牧していたアルプスからの長い旅で牛たちが疲れていたため、現地ではイタリア語で「疲れた」という意味の「ストラッキーノ」と呼ばれていました。
タレッジョは、他のウォッシュタイプのチーズと比べると、ウォッシュタイプ特有のニオイなどは抑えられていて、上品な香りとほのかな酸味があります。そのため、ウォッシュタイプのチーズが苦手という人でも、意外と食べやすい種類ではないでしょうか。
■タレッジョはどんな食べ方がおすすめ?
タレッジョは、ニオイや酸味が抑えられているので、素材を生かしてそのまま食べても美味しくいただけます。しかし、ウォッシュタイプのチーズが苦手な人にとっては、そのままでは食べづらいかもしれません。そんな時には、タレッジョの特性の一つでもある、柔らかくて溶けやすいという点を最大限に生かして、ピザやグラタンなどの料理に使うことをおすすめします。ピザやグラタンには、モッツァレラなどの白カビチーズが使われることが多いのですが、マイルドなチーズとタレッジョをコラボすれば、料理にほのかな風味を添えることもできます。