フランスの個性派チーズ、サントモール

■独特の風味と酸味が特徴のサントモール
フランスで誕生したサントモールは、他のシェーブルタイプのチーズと比べても個性が強く、独特の酸味や風味が強く出ているのが特徴です。チーズの表面は炭で覆われているのでグレーっぽい色をしていますが、製造過程においては型崩れを防いで通気性を高める目的でチーズの中央に麦わらが1本通してある点が、サントモールの大きな特徴となっています。熟成期間が短いと、チーズの内側は柔らかいのですが、熟成が進むにつれて水分が抜けるので硬さがアップします。その結果、チーズの表面にはしわが入り、見た目も一層グレーに近くなり、丸太のような外見に近づいていきます。
サントモールの原料は山羊乳で、無殺菌乳が使われています。そのため、山羊乳が持つ独特の風味が強く出ていますし、最低10日間の熟成をするため、酸味も強く出ています。チーズ特有のニオイや風味が苦手という人にとっては、サントモールはハードルは高めかもしれません。しかし、山羊乳が好きな人や、個性的なチーズが好きという人なら、サントモールは病み付きになるタイプのチーズと言えるでしょう。
■サントモールはパンに乗せると風味がマイルド
サントモールは、熟成期間によって風味や酸味などが異なります。熟成期間が短いものなら、山羊乳の風味を楽しむことができますが、熟成が進むと酸味や塩味が強くなるうえ、より硬くなるため、どんな食べ方が良いかは熟成期間に合わせてアレンジすると良いでしょう。サントモールの人気の食べ方としては、パンに乗せてピザのように加熱するという方法です。強い風味を加熱することでマイルドにできるので、食べやすくなります。